22ふくしのはてな?田上:民生委員をやっていて、 良かったなと思う瞬間は ?岸田:私の担当地区でも一人暮らしの高齢者が増えています。見守りのためにお宅を訪ねると、「来てくれてありがとう」と感謝の言葉をいただくこともあります。その言葉がうれしくてこの活動を続けてきました。田上:民生委員の活動でのエピソードがあれば、 教えて下さい。岸田:家庭内で暴力の問題を抱えているご家庭があり、鹿児島市内への一時避難を提案しました。ちょうど私の中学校時代の担任の先生が鹿児島市内で不動産業をされていたため、住まいを紹介していただき、親子のサポートまでしてくださいました。人と人とのつながりが、困っている人を支える大きな力になることを、改めて実感した出来事でした。田上:民生委員活動を続けていくために、どんなことを望んでいますか ?岸田:地域を支えるには、若い世代の積極的な参加が欠かせません。高齢の方も「自分には関係ない」と考えず、ぜひ関わってほしいと思います。また、地域活動を続けていくためには、職場の理解も重要です。有給休暇を活用して活動することもあり、地域に貢献する社員を応援する環境が広がることを願っています。民生委員は時間が取られる(自由な時間がなくなる)と思われがちですが、実際には人とのつながりや趣味が増え、視野も広がり豊かで貴重な経験となるはずです。
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